アートメイクに興味はあるものの、資格は必要なのか、スクールに通わないと施術が出来ないのかなど、疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。結論、アートメイクには医療資格が必要です。
本記事では、医療資格を持たずに施術をしてしまうとどうなるのか、資格が必要な理由について詳しく解説していきます。また、アートメイクを始めるに当たり、知っておきたいスクール選びのポイントについても説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。
アートメイクの施術に資格は必要?
アートメイクには、専門の資格はありません。しかし、医師・看護師・准看護師のうち、いずれかの資格が必要となります。医療資格がないとアートメイクの施術ができないよう、法律で定められているためです。それでは、アートメイクに医療資格が必要な理由、医療資格のない者が施術を行うことどうなるのか、詳しく見ていきましょう。
・すべての部位で医療資格が必須
アートメイクは専門の機器を使って皮膚に色素を注入する施術で、医療行為に該当するため、すべての部位において医師免許が必要となります。また、アートメイクを施す部位が変わっても、必要な資格は変わりません。
・医師の管理・指示下ならば看護師や准看護師でも施術可能
医師が常駐しているクリニックの場合、医師の管理・指示の下であれば、医療従事者である看護師や准看護師が施術を行うことも可能です。つまり、看護師だけでアートメイクのサロンを開業することは禁止されています。また、アートメイクの中でもリップの場合は、歯科医師の管理・指示の下、歯科衛生士が施術することが可能です。
・医療資格を持たない施術は犯罪行為となる
医師免許を持っていなくとも、医師の管理・指示の下であれば、看護師や准看護師がアートメイクを行うことができます。ただし、医師が常駐していないクリニックの場合、アートメイクの施術は法律で禁止されています。アートメイクは医療行為に当たるため、医療機関で施術を行うのが必須条件なのです。また、医師免許を持たずにアートメイクを行えば、犯罪行為となってしまいます。
もしも、資格なしでアートメイクの施術をした場合は、医師法の違反により「法定刑3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金または併科」となります。
施術を受ける側も、医師免許のないクリニックは避けましょう。
アートメイクの施術に医療資格が必要な理由
医学的な知識や技術がなければ、感染症やさまざまな皮膚トラブルを引き起こす危険があります。ここからは、アートメイクに医療資格が必要な理由について、詳しく見ていきましょう。
・厚生労働省による判断
アートメイクの施術に医療資格が必要な最大の理由は、医師法に「医師の判断と知識をもってしなければ、身体に危害または危害を及ぼす行為」と定められているためです。針を皮膚に突き立てる行為が「危害を加える行為」として、厚労労働省も医師法第17条に違反すると判断しています。
実際、厚生労働省の発表において、アートメイクの危害として報告されているうちの95%が「医師免許を持っていない者が施術を行った」ということが分かっています。医療資格のない施術者によるアートメイクは、危害を受けるリスクが非常に高いのです。
つまり、アートメイクはそれだけ危険の伴う行為であり、医師免許を有していない者が行うと、医師法違反に該当してしまうことを覚えておきましょう。
・医師でなければ麻酔が使えない
アートメイクは医療行為に該当するため、医師の判断で麻酔を使用できます。なお、混同されがちなタトゥーは医療行為に該当しないことから、麻酔を使うことはできません。麻酔一つにしても、医師の指示なしで行うことは、医師法に違反していると判断されてしまうためです。
”麻酔行為は医行為であるので医師、歯科医師、看護婦、准看護婦または歯科衛生士でない者が、医師又は歯科医師の指示の下に、業として麻酔行為の全課程に従事することは、医師法、歯科医師法、保健婦助産婦看護婦法又は歯科衛生士法に違反する”
厚生労働省サイト(医事第四八号)より引用
アートメイクの場合、施術前に表面麻酔を使い、痛みを最小限に抑えて施術を受けることができます。痛みを我慢することは、心身ともに大きな負担がかかるものです。そのため、麻酔で負担を減らしながら施術が受けられるのは、痛みに不安がある方でも安心でしょう。
・医療機器に分類される
アートメイクで使用する医療機器はすべて、医師以外は購入できない決まりとなっています。具体的には「針」「インク」「マシン」はすべて医療機器となるため、医師免許を持っていない人は購入できません。つまり、アートメイクの施術を行いたいと思っていても、医療機器を購入できない限りは施術ができないのです。しかしながら、医師免許のない人が医療機器持っている危険性があるのも事実です。医療機器に分類されるからこそ、購入できる人が限られてしまう点を覚えておきましょう。
・医療知識や技術がないと感染症や安全衛生面でトラブルが起こる可能性がある
アートメイクの場合、医療知識や技術がないと、感染症や安全衛生面の大きなトラブルを引き起こすことも少なくありません。医療機関の正しい衛生管理の下ならば、感染症のリスクはほとんど考えられません。施術で使っている針やキャップ、色素入れなどの備品は、すべて使い捨てのものを使っています。また、施術後は皮膚消毒をしっかりと行うなど、感染対策を徹底しています。一方、医療知識のない場所だと、衛生管理についての知識もないことが多く、道具を使い回したり、施術後の消毒が不十分であったりするケースもあります。なお、アートメイクで考えられる感染症は「化膿」「口唇ヘルペス」などです。安全にアートメイクを楽しむためにも、適切な医療知識や技術を持ったクリニックで施術を受けましょう。
アートメイクを学ぶならスクールがおすすめ

専門スクールに通い、アートメイクについて学びたいと考えている人もいるのではないでしょうか。スクールに通うことで、同じようにアートメイクについて学んでいる人と知り合う機会にもなりますし、何より基礎からしっかりと学ぶことができます。それでは、スクールで学ぶポイントについて解説していきます。
・アートメイクに特化した国家資格はない
先述の通り、アートメイクに特化した国家資格は存在しません。ただし、医療行為に該当するため、医師・歯科医師・看護師などの医療免許を持っていないと、アートメイクはできません。しかし、中にはアートメイクアーティストとして就職を目指し、技術の証明のためにスクールに通っている人も少なくありません。スクールを卒業するときに発行される民間ライセンスを持っているかどうかも、技術や知識を証明する上で必要になるためです。
ちなみに、アートメイクの民間ライセンスは、大きく分けて2種類に分類されます。
1つ目は、日本国内で取得できる民間資格です。アートメイクに関する協会は複数存在しており、いずれも独自資格となります。
ただし、必ず取得しなくてはいけない資格ではありません。多くのケースでは、講習カリキュラムの終了とともに資格が取得できるようになっています。
2つ目が、海外の国際ライセンスです。海外の場合は国や地域によっても、ライセンスが必要となるかどうかが異なります。例えば、韓国では医師のみが施術ができるようになっていますが、医師が施術をする機会はほとんどなく、民間のアーティストによって行われていることがほとんどです。なお、国際ライセンスを取得するかどうかは、技術を証明するものとしての価値もあります。そのため、アートメイクアーティストとしての技術や知識を証明する手段にもおすすめです。
・スクールは対象者が決められている
日本でアートメイクのスクールに通う対象者は、医師・看護師・准看護師・歯科医師・歯科衛生士に限定されています。そのため、アートメイクについて学びたいと思っても、誰しもが入学できるものではありません。
・アートメイクスクールを選ぶ際のポイント
スクールにもさまざまな種類があるため、以下のポイントを押さえ、納得して通えるスクールを選びましょう。
・講師の質
・講習スタイル
・納得できるカリキュラム
・アフターサポートの充実
・運営方針
それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
講師の質
アートメイクを教えてくれる講師の実績を確認しましょう。十分な実績を持っているのか、自分が目指したいアートメイクに近いのかを見てください。講師の情報を知りたいときは、スクールのWEBサイトやSNSをチェックするのも一つの手です。今までどのようなアートメイクをしてきたのかが分かると、よりイメージしやすくなります。また、講師との相性もあるため、実際に体験授業を受けてみるのもおすすめです。講師と話す機会を作ることにより、実際に受講したときの雰囲気や相性を判断しやすくなります。アートメイクの講師の質は、スクール選びで重要な部分なので、慎重に判断しましょう。
講習スタイル
アートメイクの講習スタイルは、対面式なのか、オンラインなのかによって、授業の進み方が変わってきます。例えば、別に仕事をしている人の場合は、対面式よりもオンライン授業のほうがスケジュール管理をしやすいでしょう。一方、対面授業の場合は、実際に目の前で施術をする流れが把握でき、手元などの細かい部分まで見ることも可能です。また、そのときに分からないことがあれば、直接指導を受けることもできるため、より実践的に学べます。ただし、オンラインのほうが手軽に受講できる部分もあるため、自分のライフスタイルに合った講習スタイルを選択しましょう。
納得できるカリキュラム
アートメイクのスクールでは、カリキュラムの内容を事前に確認しましょう。アートメイクを施術できる部位は「眉」「アイライン」「リップ」「ヘアライン」です。また、部位によってもさまざまな種類があるため、ポイントを絞って学びたいと考えているのか、アートメイク全体を学びたいのかによってもカリキュラムが異なります。例えば、眉のアートメイクだけでも「パウダー眉」「毛並み眉」「ミックス眉」の3種類に分類されます。ほかには「手彫り」「機械彫り」かどうかも、スクールごとに異なります。
そのため、あらかじめしっかりと精査し、学びたい内容に合ったカリキュラムのあるスクールを選ぶようにしましょう。
アフターサポートの充実
スクールを受講しているときのフォローはもちろん、卒業後にどのようなアフターサポートが受けられるのか、どれほどサポート内容が充実しているかも大切です。
例えば、卒業生向けの相談窓口を設け、困ったときに相談できるスクールがあります。ほかにも、就職サポートや、開業したときの集客サポートなどの体制が整っていれば、困ったときに相談できるので安心です。そのため、卒業後のアフターサポートについて、事前に確認しておくことをおすすめします。
運営方針
アートメイクの運営方針についても、確認しておくことをおすすめします。スクールごとに、大切にしているもの理念や方針も異なります。デザインを重視するスクールもあれば、技術力を重視するスクールなど、さまざまです。どんなアートメイクをしたいのか、自身のイメージとスクールの方針に相違がないかどうか、しっかりと確認しておきましょう。共感できる部分が多いと、通うのも楽しくになり、得られることも多くなるはずです。
まとめ
アートメイクの施術者になりたいならば、スクールに通って資格を取得するのがおすすめです。国家資格はありませんが、民間資格を持っていることにより、自身の技術や知識を証明することができます。ただし、アートメイクスクールにもさまざまな種類があるため、学びたい内容がカリキュラムにあるか事前に確認しましょう。特に、自分がやりたいと思うアートメイクを学べること、アフターサポートが充実していることを含め、総合的に決めることをおすすめします。